ニンニクが人類の歴史にはじめて登場するのは紀元前4000年頃のエジプトまで
さかのぼります。古代エジプトのピラミッドの建設に従事していた労働者たちは
体力維持や外傷の手当てのために大量のニンニクを消費していたそうです。
その後、ニンニクは西暦360年代に中国から朝鮮半島を経て日本へ伝わったと
考えられています。当時は食品としてではなく香辛料や強壮剤として使われていた
そうです。今日でもニンニクは体への様々な効果があることからお料理などで
幅広く使われています。
このように栄養素が豊富に含まれるニンニクですが、今回はニンニクの
性力増強効果について解説していきます。
精進料理でも五葷(ごくん)の1つに挙げられるニンニク
精進料理とは仏教の戒めに基づき殺生や煩悩への刺激を避けることを主眼として
調理される料理のこと。精進料理で避けるべき食品とされているのが動物性の食品と
五葷(ごくん)と呼ばれるネギ属の植物(にんにく・ネギ・ニラ・玉ねぎ・らっきょう)
です。
ニンニクは精のつく食材、匂いのきつい食材ということで精進料理でも避けられている
食材であるということが言えます。
ニンニクの性力増強効果について
ニンニクの性力増強効果の主な3つの有効成分はアルギニン・アリイン・ビタミンB 群です。
●アルギニン…アミノ酸の一種で血行促進や成長ホルモンを分泌する働きを持つ。
精子の量を増やし更に活性化させる。
●アリイン…アリインはニンニクの匂いの成分であるアリシンの元の成分で
元気ホルモンの「アドレナリン」と「ノルアドレナリン」を増やします。
●ビタミンB 1とビタミンB6…アリシンとビタミンB 1を一緒にするとビタミンB 1を
吸収しやすくなるアリチアミンを形成します。アリチアミンは神経組織を刺激し
化学反応物質アセチルコリンの分泌を盛んにして強壮効果をもたらします。
このようにニンニクに含まれる成分がそれぞれ働き精力を高める働きを果たします。
ニンニク(生)の成分表
(ニンニク生 可食部100g当たりに含まれる成分)
[table id=9 /]
(出典:日本食品標準成分表2015年版 七訂)
ニンニクの摂取量について(翌日まで持続するか?)
ニンニクは体への様々な効果が期待できる食品ですが、作用が強いので摂取する量に
注意する必要があります。
●ニンニクだけで食べないでお料理に加えて食べる
●食べる目安…2~3日に一度。1~2片が目安。
●一度食べると2日間ほど効果は持続する
このような注意が必要です。食べ過ぎると胃が荒れるので胃腸の弱い人はあまり
摂りすぎないようにしましょう。
ニンニクの臭い消しに有効な食品は?
ニンニクといえば臭いがするのが特徴です。その原因は「アリイン」という成分が
原因となります。アリインは元々は無臭なのですが、ニンニクを刻んだり擦りおろしたり
すると「アリシン」という成分に変化してニンニク臭が発生します。
ニンニク臭を無くす食品としては、緑茶・紅茶・ウーロン茶などがあります。
「カテキン」にはニンニクの匂いを分解する作用があります。またアリシンは
タンパク質と結合するので牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品も
消臭効果が期待できます。
ニンニクの性力増強効果について。翌日も持続する!:まとめ
このようにニンニクにはアルギニンやアリインなどの成分が含まれているため
精力増強に効果が期待できることが分かりました。また一度食べると効果は
2~3日も持続するので強壮効果は強いということです。
ぜひ、栄養価の高いニンニクをうまくお料理にアレンジして摂取してみてくださいね。
以上、参考にしてください。